寺をのがれいでたる僧のうたひ
しそのうた
いざさらば
これをこの世のわかれぞと
のがれいでては住みなれし
御寺の蔵裏の白壁の
眼にもふたたび見ゆるかな
いざさらば
住めば仏のやどりさへ
火炎の宅となるものを
なぐさめもなき心より
流れて落つる涙かな
いざさらば
心の油濁るとも
ともしびたかくかきおこし
なさけは熱くもゆる火の
こひしき塵にわれは焼けなむ
寺をのがれいでたる僧のうたひ
しそのうた
いざさらば
これをこの世のわかれぞと
のがれいでては住みなれし
御寺の蔵裏の白壁の
眼にもふたたび見ゆるかな
いざさらば
住めば仏のやどりさへ
火炎の宅となるものを
なぐさめもなき心より
流れて落つる涙かな
いざさらば
心の油濁るとも
ともしびたかくかきおこし
なさけは熱くもゆる火の
こひしき塵にわれは焼けなむ
梭の音を聞くべき人は今いづこ
心を糸により初めて
涙ににじむ木綿縞
やぶれし窓に身をなげて
暮れ行く空をながむれば
ねぐらに急ぐ村鴉
連にはなれて飛ぶ一羽
あとを慕ふてかあ/\と