今日もまた胸に痛みあり。
死ぬならば、
ふるさとに行きて死なむと思ふ。
Category Archives: 短歌
[it-i226] 忘れがたき人人 – 二 (14)
君に似し姿を街に見る時の
こころ躍りを
あはれと思へ
[it-k173] 五歳になる子に、何故ともなく
五歳になる子に、何故ともなく、
ソニヤといふ露西亜名をつけて、
呼びてはよろこぶ。
[it-i152] 忘れがたき人人 – 一 (51)
わが妻に着物縫はせし友ありし
冬早く来る
植民地かな
[it-k189] 縁先にまくら出させて
縁先にまくら出させて、
ひさしぶりに、
ゆふべの空にしたしめるかな。
[it-i092] 煙 – 二 (45)
わが村に
初めてイエス・クリストの道を説きたる
若き女かな
[it-i028] 煙 – 一 (28)
かぎりなき知識の慾に燃ゆる眼を
姉は傷みき
人恋ふるかと
[it-k122] 胸いたみ
胸いたみ、
春の霙の降る日なり。
薬に噎せて、伏して眼をとづ。
[it-i218] 忘れがたき人人 – 二 (6)
かの時に言ひそびれたる
大切の言葉は今も
胸にのこれど
[it-k081] 古手紙よ!
古手紙よ!
あの男とも、五年前は、
かほど親しく交はりしかな。