今日もまた酒のめるかな!
酒のめば
胸のむかつく癖を知りつつ。
Category Archives: 短歌
[it-i174] 忘れがたき人人 – 一 (73)
空知川雪に埋れて
鳥も見えず
岸辺の林に人ひとりゐき
[it-i128] 忘れがたき人人 – 一 (27)
かなしめば高く笑ひき
酒をもて
悶を解すといふ年上の友
[it-i077] 煙 – 二 (30)
小心の役場の書記の
気の狂れし噂に立てる
ふるさとの秋
[it-i027] 煙 – 一 (27)
解剖せし
蚯蚓のいのちもかなしかり
かの校庭の木柵の下
[it-k129] ふるさとを出でて五年
ふるさとを出でて五年、
病をえて、
かの閑古鳥を夢にきけるかな。
[it-k088] そんならば生命が欲しくないのかと
そんならば生命が欲しくないのかと、
医者に言はれて、
だまりし心!
[it-i215] 忘れがたき人人 – 二 (3)
さりげなく言ひし言葉は
さりげなく君も聴きつらむ
それだけのこと
[it-k116] 廻診の医者の遅さよ!
廻診の医者の遅さよ!
痛みある胸に手をおきて
かたく眼をとづ。
[it-k158] お菓子貰ふ時も忘れて
お菓子貰ふ時も忘れて、
二階より、
町の往来を眺むる子かな。