長き文
三年のうちに三度来ぬ
我の書きしは四度にかあらむ
Category Archives: 短歌
[it-i125] 忘れがたき人人 – 一 (24)
大川の水の面を見るごとに
郁雨よ
君のなやみを思ふ
[it-i167] 忘れがたき人人 – 一 (66)
腹すこし痛み出でしを
しのびつつ
長路の汽車にのむ煙草かな
[it-k140] 薬のむことを忘るるを
薬のむことを忘るるを、
それとなく、
たのしみに思ふ長病かな。
[it-i204] 忘れがたき人人 – 一 (103)
吸ふごとに
鼻がぴたりと凍りつく
寒き空気を吸ひたくなりぬ
[it-i190] 忘れがたき人人 – 一 (89)
よりそひて
深夜の雪の中に立つ
女の右手のあたたかさかな
[it-i091] 煙 – 二 (44)
わが庭の白き躑躅を
薄月の夜に
折りゆきしことな忘れそ
[it-k175] 猫を飼はば
猫を飼はば、
その猫がまた争ひの種となるらむ、
かなしきわが家。
[it-i173] 忘れがたき人人 – 一 (72)
ごおと鳴る凩のあと
乾きたる雪舞ひ立ちて
林を包めり
[it-k038] 腹の底より欠伸もよほし
腹の底より欠伸もよほし
ながながと欠伸してみぬ、
今年の元日。