なつかしき
故郷にかへる思ひあり、
久し振りにて汽車に乗りしに。
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[it-k024] 曠野ゆく汽車のごとくに
曠野ゆく汽車のごとくに、
このなやみ、
ときどき我の心を通る。
[it-i180] 忘れがたき人人 – 一 (79)
何事も思ふことなく
日一日
汽車のひびきに心まかせぬ
[it-i104] 忘れがたき人人 – 一 (3)
三度ほど
汽車の窓よりながめたる町の名なども
したしかりけり
[it-i124] 忘れがたき人人 – 一 (23)
演習のひまにわざわざ
汽車に乗りて
訪ひ来し友とのめる酒かな
[it-i133] 忘れがたき人人 – 一 (32)
雨つよく降る夜の汽車の
たえまなく雫流るる
窓硝子かな
[it-i161] 忘れがたき人人 – 一 (60)
ゆるぎ出づる汽車の窓より
人先に顔を引きしも
負けざらむため
[it-i162] 忘れがたき人人 – 一 (61)
みぞれ降る
石狩の野の汽車に読みし
ツルゲエネフの物語かな
[it-i165] 忘れがたき人人 – 一 (64)
忘れ来し煙草を思ふ
ゆけどゆけど
山なほ遠き雪の野の汽車
[it-i166] 忘れがたき人人 – 一 (65)
うす紅く雪に流れて
入日影
曠野の汽車の窓を照せり