ただ一人の
をとこの子なる我はかく育てり。
父母もかなしかるらむ。
Tag Archives: 子
[it-k084] そうれみろ
そうれみろ、
あの人も子をこしらへたと、
何か気の済む心地にて寝る。
[it-k173] 五歳になる子に、何故ともなく
五歳になる子に、何故ともなく、
ソニヤといふ露西亜名をつけて、
呼びてはよろこぶ。
[it-k124] 子を叱る、あはれ、この心よ
子を叱る、あはれ、この心よ。
熱高き日の癖とのみ
妻よ、思ふな。
[it-k158] お菓子貰ふ時も忘れて
お菓子貰ふ時も忘れて、
二階より、
町の往来を眺むる子かな。
[it-i159] 忘れがたき人人 – 一 (58)
子を負ひて
雪の吹き入る停車場に
われ見送りし妻の眉かな
[it-i206] 忘れがたき人人 – 一 (105)
三味線の絃のきれしを
火事のごと騒ぐ子ありき
大雪の夜に
[it-i013] 煙 – 一 (13)
われと共に
小鳥に石を投げて遊ぶ
後備大尉の子もありしかな
[it-i223] 忘れがたき人人 – 二 (11)
山の子の
山を思ふがごとくにも
かなしき時は君を思へり
[it-i054] 煙 – 二 (7)
わかれをれば妹いとしも
赤き緒の
下駄など欲しとわめく子なりし