かなしきは、
(われもしかりき)
叱れども、打てども泣かぬ児の心なる。
Category Archives: 短歌
[it-k043] いつまでか
いつまでか、
この見飽きたる懸額を
このまま懸けておくことやらむ。
[it-i097] 煙 – 二 (50)
見もしらぬ女教師が
そのかみの
わが学舎の窓に立てるかな
[it-i154] 忘れがたき人人 – 一 (53)
酒のめば鬼のごとくに青かりし
大いなる顔よ
かなしき顔よ
[it-i017] 煙 – 一 (17)
花散れば
先づ人さきに白の服着て家出づる
我にてありしか
[it-i039] 煙 – 一 (39)
人ごみの中をわけ来る
わが友の
むかしながらの太き杖かな
[it-i111] 忘れがたき人人 – 一 (10)
あはれかの
眼鏡の縁をさびしげに光らせてゐし
女教師よ
[it-i138] 忘れがたき人人 – 一 (37)
わが宿の姉と妹のいさかひに
初夜過ぎゆきし
札幌の雨
[it-i055] 煙 – 二 (8)
二日前に山の絵見しが
今朝になりて
にはかに恋しふるさとの山
[it-k031] 今日ひょいと山が恋しくて
今日ひょいと山が恋しくて
山に来ぬ。
去年腰掛けし石をさがすかな。