演習のひまにわざわざ
汽車に乗りて
訪ひ来し友とのめる酒かな
Category Archives: 短歌
[it-i220] 忘れがたき人人 – 二 (8)
函館のかの焼跡を去りし夜の
こころ残りを
今も残しつ
[it-i088] 煙 – 二 (41)
今日聞けば
かの幸うすきやもめ人
きたなき恋に身を入るるてふ
[it-i160] 忘れがたき人人 – 一 (59)
敵として憎みし友と
やや長く手をば握りき
わかれといふに
[it-i225] 忘れがたき人人 – 二 (13)
病むと聞き
癒えしと聞きて
四百里のこなたに我はうつつなかりし
[it-i087] 煙 – 二 (40)
わが思ふこと
おほかたは正しかり
ふるさとのたより着ける朝は
[it-i194] 忘れがたき人人 – 一 (93)
死ぬばかり我が酔ふをまちて
いろいろの
かなしきことを囁きし人
[it-i042] 煙 – 一 (42)
そのむかし秀才の名の高かりし
友牢にあり
秋のかぜ吹く
[it-k171] 胸いたむ日のかなしみも
胸いたむ日のかなしみも、
かをりよき煙草の如く、
棄てがたきかな。
[it-i147] 忘れがたき人人 – 一 (46)
負けたるも我にてありき
あらそひの因も我なりしと
今は思へり