時として
君を思へば
安かりし心にはかに騒ぐかなしさ
Category Archives: 短歌
[it-i093] 煙 – 二 (46)
霧ふかき好摩の原の
停車場の
朝の虫こそすずろなりけれ
[it-i005] 煙 – 一 (5)
ほとばしる喞筒の水の
心地よさよ
しばしは若きこころもて見る
[it-k045] 青塗の瀬戸の火鉢によりかかり
青塗の瀬戸の火鉢によりかかり、
眼閉ぢ、眼を開け、
時を惜めり。
[it-k082] 名は何と言ひけむ
名は何と言ひけむ。
姓は鈴木なりき。
今はどうして何処にゐるらむ。
[it-k110] 藤沢といふ代議士を
藤沢といふ代議士を
弟のごとく思ひて、
泣いてやりしかな。
[it-i021] 煙 – 一 (21)
盛岡の中学校の
露台の
欄干に最一度我を倚らしめ
[it-k069] 何故かうかとなさけなくなり
何故かうかとなさけなくなり、
弱い心を何度も叱り、
金かりに行く。
[it-i131] 忘れがたき人人 – 一 (30)
呻噛み
夜汽車の窓に別れたる
別れが今は物足らぬかな
[it-k047] 過ぎゆける一年のつかれ出しものか
過ぎゆける一年のつかれ出しものか、
元日といふに
うとうと眠し。