汽車の窓
はるかに北にふるさとの山見え来れば
襟を正すも
Category Archives: 短歌
[it-i229] 忘れがたき人人 – 二 (17)
しみじみと
物うち語る友もあれ
君のことなど語り出でなむ
[it-i022] 煙 – 一 (22)
神有りと言ひ張る友を
説きふせし
かの路傍の栗の樹の下
[it-i026] 煙 – 一 (26)
愁ひある少年の眼に羨みき
小鳥の飛ぶを
飛びてうたふを
[it-k110] 藤沢といふ代議士を
藤沢といふ代議士を
弟のごとく思ひて、
泣いてやりしかな。
[it-k031] 今日ひょいと山が恋しくて
今日ひょいと山が恋しくて
山に来ぬ。
去年腰掛けし石をさがすかな。
[it-i233] 忘れがたき人人 – 二 (21)
石狩の都の外の
君が家
林檎の花の散りてやあらむ
[it-k181] 今日ひょっと近所の子等と遊びたくなり
今日ひょっと近所の子等と遊びたくなり、
呼べど来らず。
こころむづかし。
[it-i175] 忘れがたき人人 – 一 (74)
寂莫を敵とし友とし
雪のなかに
長き一生を送る人もあり
[it-i146] 忘れがたき人人 – 一 (45)
椅子をもて我を撃たむと身構へし
かの友の酔ひも
今は醒めつらむ