その膝に枕しつつも
我がこころ
思ひしはみな我のことなり
Category Archives: 短歌
[it-i041] 煙 – 一 (41)
夢さめてふっと悲しむ
わが眠り
昔のごとく安からぬかな
[it-i016] 煙 – 一 (16)
学校の図書庫の裏の秋の草
黄なる花咲きし
今も名知らず
[it-k087] 重い荷を下したやうな
重い荷を下したやうな、
気持なりき、
この寝台の上に来ていねしとき。
[it-i068] 煙 – 二 (21)
千代治等も長じて恋し
子を挙げぬ
わが旅にしてなせしごとくに
[it-i049] 煙 – 二 (2)
やまひある獣のごとき
わがこころ
ふるさとのこと聞けばおとなし
[it-i028] 煙 – 一 (28)
かぎりなき知識の慾に燃ゆる眼を
姉は傷みき
人恋ふるかと
[it-k108] 軍人になると言ひ出して
軍人になると言ひ出して、
父母に
苦労させたる昔の我かな。
[it-k057] おれが若しこの新聞の主筆ならば
おれが若しこの新聞の主筆ならば、
やらむ――と思ひし
いろいろの事!
[it-i109] 忘れがたき人人 – 一 (8)
をさなき時
橋の欄干に糞塗りし
話も友はかなしみてしき