近眼にて
おどけし歌をよみ出でし
茂雄の恋もかなしかりしか
Category Archives: 短歌
[it-k021] どうなりと勝手になれといふごとき
どうなりと勝手になれといふごとき
わがこのごろを
ひとり恐るる。
[it-k166] 放たれし女のごとく
放たれし女のごとく、
わが妻の振舞ふ日なり。
ダリヤを見入る。
[it-i005] 煙 – 一 (5)
ほとばしる喞筒の水の
心地よさよ
しばしは若きこころもて見る
[it-k181] 今日ひょっと近所の子等と遊びたくなり
今日ひょっと近所の子等と遊びたくなり、
呼べど来らず。
こころむづかし。
[it-i197] 忘れがたき人人 – 一 (96)
酔ひてわがうつむく時も
水ほしと眼ひらく時も
呼びし名なりけり
[it-i119] 忘れがたき人人 – 一 (18)
いくたびか死なむとしては
死なざりし
わが来しかたのをかしく悲し
[it-i117] 忘れがたき人人 – 一 (16)
朝な朝な
支那の俗歌をうたひ出づる
まくら時計を愛でしかなしみ
[it-i141] 忘れがたき人人 – 一 (40)
泣くがごと首ふるはせて
手の相を見せよといひし
易者もありき
[it-k072] 引越しの朝の足もとに落ちてゐぬ
引越しの朝の足もとに落ちてゐぬ、
女の写真!
忘れゐし写真!