かかる目に
すでに幾度会へることぞ!
成るがままに成れと今は思ふなり。
Category Archives: 短歌
[it-k153] その親にも
その親にも、
親の親にも似るなかれ――
かく汝が父は思へるぞ、子よ。
[it-k130] 閑古鳥
閑古鳥――
渋民村の山荘をめぐる林の
あかつきなつかし。
[it-i032] 煙 – 一 (32)
そのかみの学校一のなまけ者
今は真面目に
はたらきて居り
[it-i234] 忘れがたき人人 – 二 (22)
長き文
三年のうちに三度来ぬ
我の書きしは四度にかあらむ
[it-i231] 忘れがたき人人 – 二 (19)
時として
君を思へば
安かりし心にはかに騒ぐかなしさ
[it-i017] 煙 – 一 (17)
花散れば
先づ人さきに白の服着て家出づる
我にてありしか
[it-i137] 忘れがたき人人 – 一 (36)
しんとして幅広き街の
秋の夜の
玉蜀黍の焼くるにほひよ
[it-k170] ひさしぶりに
ひさしぶりに、
ふと声を出して笑ひてみぬ――
蝿の両手を揉むが可笑しさに。
[it-i136] 忘れがたき人人 – 一 (35)
アカシヤの街にポプラに
秋の風
吹くがかなしと日記に残れり