近眼にて
おどけし歌をよみ出でし
茂雄の恋もかなしかりしか
Category Archives: 短歌
[it-i208] 忘れがたき人人 – 一 (107)
郷里にゐて
身投げせしことありといふ
女の三味にうたへるゆふべ
[it-i050] 煙 – 二 (3)
ふと思ふ
ふるさとにゐて日毎聴きし雀の鳴くを
三年聴かざり
[it-k022] 手も足もはなればなれにあるごとき
手も足もはなればなれにあるごとき
ものうき寝覚!
かなしき寝覚!
[it-i085] 煙 – 二 (38)
友として遊ぶものなき
性悪の巡査の子等も
あはれなりけり
[it-i145] 忘れがたき人人 – 一 (44)
かの年のかの新聞の
初雪の記事を書きしは
我なりしかな
[it-i016] 煙 – 一 (16)
学校の図書庫の裏の秋の草
黄なる花咲きし
今も名知らず
[it-k031] 今日ひょいと山が恋しくて
今日ひょいと山が恋しくて
山に来ぬ。
去年腰掛けし石をさがすかな。
[it-i212] 忘れがたき人人 – 一 (111)
浪淘沙
ながくも声をふるはせて
うたふがごとき旅なりしかな
[it-i107] 忘れがたき人人 – 一 (6)
船に酔ひてやさしくなれる
いもうとの眼見ゆ
津軽の海を思へば