なつかしき冬の朝かな。
湯をのめば、
湯気がやはらかに、顔にかかれり。
Tag Archives: 朝
[it-k007] 旅を思ふ夫の心!
旅を思ふ夫の心!
叱り、泣く、妻子の心!
朝の食卓!
[it-k072] 引越しの朝の足もとに落ちてゐぬ
引越しの朝の足もとに落ちてゐぬ、
女の写真!
忘れゐし写真!
[it-i087] 煙 – 二 (40)
わが思ふこと
おほかたは正しかり
ふるさとのたより着ける朝は
[it-i093] 煙 – 二 (46)
霧ふかき好摩の原の
停車場の
朝の虫こそすずろなりけれ
[st-w06] 一 秋の思 – 君がこゝろは
君がこゝろは蟋蟀の
風にさそはれ鳴くごとく
朝影清き花草に
惜しき涙をそゝぐらむ
それかきならす玉琴の
一つの糸のさはりさへ
君がこゝろにかぎりなき
しらべとこそはきこゆめれ
あゝなどかくは触れやすき
君が優しき心もて
かくばかりなる吾こひに
触れたまはぬぞ恨みなる
[st-w33] 三 生のあけぼの – 二つの声
朝
たれか聞くらん朝の声
眠と夢を破りいで
彩なす雲にうちのりて
よろづの鳥に歌はれつ
天のかなたにあらはれて
東の空に光あり
そこに時あり始あり
そこに道あり力あり
そこに色あり詞あり
そこに声あり命あり
そこに名ありとうたひつゝ
みそらにあがり地にかけり
のこんの星ともろともに
光のうちに朝ぞ隠るゝ
[st-w30] 三 生のあけぼの – 明星
浮べる雲と身をなして
あしたの空に出でざれば
などしるらめや明星の
光の色のくれないを
朝の潮と身をなして
流れて海に出でざれば
などしるらめや明星の
清みて哀しききらめきを
なにかこひしき暁星の
空しき天の戸を出でて
深くも遠きほとりより
人の世近く来るとは
潮の朝のあさみどり
水底深き白石を
星の光に透かし見て
朝の齢を数ふべし
野の鳥ぞ啼く山河も
ゆふべの夢をさめいでて
細く棚引くしのゝめの
姿をうつす朝ぼらけ
小夜には小夜のしらべあり
朝には朝の音もあれど
星の光の糸の緒に
あしたの琴は静なり
まだうら若き朝の空
きらめきわたる星のうち
いと/\若き光をば
名けましかば明星と
[st-w09] 一 秋の思 – 知るや君
こゝろもあらぬ秋鳥の
声にもれくる一ふしを
知るや君
深くも澄める朝潮の
底にかくるゝ真珠を
知るや君
あやめもしらぬやみの夜に
静にうごく星くづを
知るや君
まだ弾きも見ぬをとめごの
胸にひそめる琴の音を
知るや君